のび太君のパパは、ドラえもんを扶養とすることができるのか?

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たとえドラえもんが人間であったとしても、野比家の扶養にはなりません。

次男のお気に入り

4歳の次男は、ドラえもんが大好きです。

家にいるときは、ずっとドラえもんを見ているので、気が付けば私も一緒に見ています。

子供の頃は、のび太君はなんてダメのヤツなんだろうって思っていたのすが、大人になってみると、自分とダブル部分があって微妙です。

宿題をやりたくなくてダラダラしているとか、

宿題は努力しないくせに、どうでもいいことには努力を惜しまないとか

出来杉君に嫉妬したりとか

思い当たることばかりです。

ドラえもん

ドラえもんは、22世紀からやってきた猫型ロボットです。21世紀では、野比家で暮らしています。のび太君のママは、ドラえもんにもごはんを作ってくれますし、おやつも用意してくれます。寝る場所も、のび太君の部屋です。

まるで、野比家の子供のようです。

ということは、ドラえもんはのび太君のパパの扶養になるのでしょうか?

ロボットやから、なるわけないやん!と思われたあなた。

ドラえもんが扶養にならない理由は、ロボットだからだけではありません。ドラえもんが人間であっても扶養にはなりません。

税金上の扶養の要件

所得税法上、扶養控除の対象となるのは下記の要件をすべて満たした人です。

    1. 納税者と生計を一にしていること
    2. 青色専従者又は白色専従者でないこと
    3. 年間の合計所得金額が38万円以下であること。(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
    4. 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。

1.納税者と生計を一にしていること

ドラえもんは生活のほとんどを野比家に負担してもらっているようなので、この要件はOKです。

2.青色専従者又は白色専従者でないこと

のび太君のパパは、サラリーマンなので、この要件もOKです。

3.年間の合憲所得金額が38万円以下であること

難しい表現ですが、要は稼ぎがない必要があります。

正直これは微妙だなと思います。なぜならドラえもんは、未来デパートからひみつ道具を購入しているフシがあるからです。22世紀ではなんらかの所得はあるかもしれませんが、21世紀では所得はなさそうなので、これはOKとしましょう。

4.配偶者以外の親族

この要件にひっかかります。ドラえもんは親族ではないので、仮に人間であったとしても扶養とはなりません。

そうです。ドラえもんは親族ではないので、扶養とならないのです。

他人を扶養した場合

税法では、赤の他人を扶養していたとしても、扶養控除を使うことはできません。

たとえば、身寄りがなくて病気で働けない人が知り合いにいたとします。見るに見かねて家で面倒をみても、税金上、扶養控除を使うことはできません。

なんて世知辛いと思われるかもしれませんが、扶養の範囲を無制限に認めてしまうと困ったことも出てきます。

税金逃れに使われてしまうからです。

稼ぎがたくさんある人が、税金を払いたくがないと考えたとします。扶養を親族に限定しておかないと、稼ぎのない赤の他人にいくらかお金を渡して、面倒をみていることをするなんていうことができてしまうからです。

だから税法上の、配偶者控除や扶養控除は、法律上も夫婦や親族である必要があります。

家族の形

でもこう考えると不公平な事も出てきます。

同性婚の場合です。

日本では法律上、同性婚は認めらえていませんので、同性同士のカップルは赤の他人ということになります。配偶者控除も使えません。

つまり、生活実態は異性間のカップルと同じであっても、税制上は不利な取り扱いとなります。

個人的には、本人に責任があることではないのに、不利な取り扱いを受けるのは不公平だと思います。

LGBTなどの議論は以前に比べると活発に行われるようになっているので、法律も改正されるかもしれませんね。つい先日、台湾でも同性婚を認める法案が通りましたしね。

編集後記

今日は、仕事を通じて中学校時代の友人と再会。久しぶりに、ランチをして楽しいひと時を過ごしました。