長く商売を続けるコツ

2019年2月11日

Pocket

30年以上の歴史がある会社には、業種を問わず一つの共通点があります。会計帳簿がしっかりとしていることです。長く商売を続けるためには、数字をしっかりとみるというのは大切です。

商売をする上で大切なこと

ご自身で商売をされている方は、今の仕事をはじめられてどのくらいでしょうか?

独立したばかりでしょうか? 10年? 20年? それ以上でしょうか?

ご自身の商売は、大切な生活の糧です。

倒産や廃業なんてしたくありません。

できれば長く続けたいですよね。

私もそうです。長く続けられる商売をすることは大切です。

公認会計士・税理士としての経験から、商売を長く続ける秘訣を考えてみました。

歴史のある会社に共通すること

職業柄、いろんな会社(個人)を見てきました。

規模、業種、歴史、さまざまです。

規模でいえば、個人事業から上場会社まで、業種も、建設業、製造業、サービス業などイロイロです。こんな商売があるんだと感心することも多いです。社風の会社によってかなり違います。

会社の数だけ違った形があるといっても過言ではありません。

でも、創業30年を超えるような事業には一つの共通点があります。

それは、会計帳簿がしっかりとしているということです。

新人時代、古い会社は必ず帳簿がしっかりとしているのを、不思議に思った記憶があります。

でもこれって、よく考えれば当たり前のことなのです。

なんで会計帳簿を作るのか?

それでは、なぜ会計帳簿(もっというと決算書)を作らないといけないのでしょうか?

個人事業主の方だと、ぶっちゃけ「税務申告」のためだと思います。

銀行からお金を借りるときに要求されるので仕方がないから作っているという理由も多いと思います。

でも、本当の理由は、事業の状態を把握するのに恐ろしく有効だからです。

PDCAサイクルというのをご存知でしょうか?

PはPlan=計画

DはDo=実行

CはCheck=問題点の把握

AはAction=改善の実行

コンサルティングの世界でよくでてくる言葉なのですが、事業を成功させるためには、PDCAサイクルが不可欠と言われています。計画を立てていきなり成功することは、ほとんどありません。なので、計画を立てて、実行し、その結果をチェックすることが大切になります。チェックの結果、目標が達成できていないのであれば、その原因を考えます。努力の方向性が間違っていたのかもしれませんし、目標に無理があったのかもしれません。思い当たる原因があれば、それを踏まえて次の行動をする。この繰り返しでどんどんと目標に近づいていくことができます。

でも、事業に限ったことではありませんね。

受験勉強でも同じだと思います。試験に合格するぞ!という目標を立て(Plan)、勉強をし(Do)、答案練習や練習問題で理解度をチェックし(check)、わかっていないとこを勉強する(Action)。この繰り返しですよね。

帳簿は、③のチェックの部分で非常に力を発揮します。金額という客観的な数値で記録されているため、目標値にしやすく、結果も確認しやすいからです。

「目標:新商品をたくさん売る 結果:人の倍頑張りました!」よりも「目標:新商品を1ヶ月で100万円売る!」「結果:110万円売れました!」というほうがわかりやすいですね。

つまり、帳簿を作る目的は、事業の現在の状況を把握し、問題点を改善するためです。

帳簿がしっかりとしていても潰れるところもあるんじゃないの?

確かにあります。

帳簿がしっかりとしている=生き残るではありません。

帳簿をしっかりと作る→帳簿を分析する→問題点があれば改善策を実行する。

これができてはじめて長く商売を続けることができます。

知り合いのところは、ドンブリ勘定だけど潰れていないよ~

ちゃんと帳簿を見ていなくても、ドンブリ勘定でも潰れない場合もあります。

ただし、それは景気がいいときや自社製品が大ヒットした場合に限られます。高度経済成長期やバブル期があてはまります。

好景気はいずれ終ります。ドンブリ勘定は、景気が悪くなったとき、ブームが終わったときにツケ回ってきます。

ドンブリ勘定でつぶれないのは、ラッキーだっただけです。

まとめ

独立して事業を始めるには、何かしら努力や犠牲を払ってこられたのだと思います。せっかく一念発起して始めた事業。長続きさせるために、帳簿をつけてみませんか?

編集後記

今日は自宅にて、帳簿チェックをしていました。弥生会計のスマート取引取込を始めて使いましたが、なかなか快適です。

長男は、今日も半袖です。ガンバレ!