税金を払わないとお金は貯まらない
事業で儲かって税金を払うことを、必要以上に怖がらないでください。税金は利益を税率掛けて計算されます。入ってきたお金以上に税金を取られることはありません。
決算・確定申告時期によくある相談
「今年は利益がたくさん出て税金もたくさん出そうなんですけど」と心配そうにおっしゃられる方、割といらっしゃいます。私は、「良かったですね!」といいます。
税理士は、税金を少なくするのが仕事なんじゃない?と思われた方。
私は違います。
税金を少なくすることを目的にはしていません。
お客様が長く事業を続けていけること、安心して暮らせるだけの資産作りができるようにお手伝いすることを目的としています。
利益がたくさん出る⇒たくさんお金が残る⇒良かったですね!となります。
税金の計算のしかた
と言われてもピンとこない方のために、基本的な税金の計算の仕方です。
税金にもいろいろと種類があります。
ここでは、事業の利益にかかる税金、法人税について説明します。
個人事業に関しての税金も大枠では同じ考え方です。
税金は、売上に対してかかるのではなく、利益に税率をかけて計算します。
税金=(売上ー経費)×税率ですね。
税率は、法律で決まっていますので変えることはできません。
利益が小さくなれば、税金は少なくなります。
利益の額を小さくするためには、どうしたらいいか?
売上を小さくする or 経費の額を大きくする ですね。
さて、ここで売上が減少することは、あなたの事業にとっていいことでしょうか?
経費がかさむのは、あなたの事業にとっていいことでしょうか?
答えは、どちらも好ましくないですよね。
最終的な目的は?
そう、税金を少なくしようと思えば、売上を減少させるか経費をたくさん使うしかないのです。
でも、それは手元のキャッシュを少なくさせます。
よくあるのが、今年は利益がたくさん出て税金もたくさん出そうなんですが。税金はあまり払いたくないので何かいい方法はないですかね
と相談すると、「じゃあ、この機会に何か買いましょうか?」という回答。
(売上を小さくする=明らかな脱税になってしまうので、まず税理士に提案される事はない。)
よく考えてくだだい。
税率を20%と仮定します。
100の利益がでて、①税金対策をせずにそのまま税金を払うと②税金対策で100の経費を使う場合。
①の場合の税額は、100×20%₌20
②の場合の税額は、(100-100)×20%=0
確かに、税金対策をした方が税額が少なくなります。
一方手元に残るお金は
①100から20の税金を引いた80が手元に残ります。
②100の利益が出たけれど、税金対策で100の経費を使ったから、手持ち資金は0です。
税金対策をしたために、お金がなくなってしまっています。
これ、本末転倒じゃないでしょうか?
(もちろん、事業に必要な支出であれば遠慮なく使っていただいてOKです。)
確定申告の時に納税資金がない!とならないために
でも、手元にお金なんか残っていないもん!いう方。
手元にお金があるとつい使ってしまいがちです。
それが人間というものです。
なので、普段から事業で入ってきたお金が全額自由に使えると思わないことが大切です。このうち何割かは納税資金だよと常に意識してみてください。
売上の何割かを納税資金として、毎月別の口座に移し替えるとかもいい方法ですね。
編集後記
昨日は、PTAの部会の後、個人懇談。宿題をちゃんとやってないとか怒られることを想定していったのですが、「よく成長しました!」と褒めていただきホッとしました。子供の成長を暖かく見守って下さる先生方に感謝です。