自営業の国民健康保険料は高い!

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国民健康保険料は、高いです。国民健康保険に加入する自営業者は、入ってきたお金=可処分所得(生活に使えるお金)ではないことを肝に銘じておくことが大切です。

国民健康保険料の計算の仕組み

国民健康保険料は、自治体によって細かな計算方法が異なりますが、ざっくりというと下記の3つから成り立っています。

国民健康保険料=所得割+平等割+均等割

均等割とは、全世帯が同額負担するもの、均等割りとは加入人数に応じて負担します。

所得割は、総所得金額に応じて計算されます。所得控除がないのが、所得税や住民税との大きな違いです。

総所得金額とは、事業所得であれば収入から諸経費を差し引いたものです。

確定申告書、↓の部分です。

西宮市の国民健康保険料を計算してみると

40歳以上の大人二人、子供2人の世帯であると仮定し、所得金額ごとの国民健康保険料を計算してみました(平成30年度の料率を使用)。

横軸に総所得、縦軸に国民健康保険料としてグラフにすると下記のようになります。

折れ線グラフは、総所得に占める国民健康保険料の割合です。

①総所得金額が25万円と50万円の間で保険料があがります。

②総所得金が175万円と200万円の間でまたまた保険料がぐっとあがります。

③総所得金額が650万円を超えると保険料が一定となります。

①は、総所得金額が33万円以下では保険料が7割免除されるからです。②は、この辺りで保険料の減免措置がなくなるからです。総所得金額が200万円で保険料が40万円を超えてきます。高いですね。総所得金額が200万円から300万円あたりがもっとも負担感がの大きい所得水準ではないでしょうか?③は、保険料には上限があるからです。

対応策は?

あるにはあるんですけど、万人に使えるものではありません。条件があえばラッキーくらいに思っておいた方がいいです。

  1. 健康保険組合に加入する⇒職域ごとに健康保険組合があります。組合によっては国民健康保険より割安です。
  2. 法人を設立する⇒安定した収入があるのならば、法人を設立するのも一つの案です。
  3. 保険料の安い自治体に引っ越す⇒あまり現実的ではありませんが、自治体によって保険料はかなり差があります。

大切なこと

給与をもらっている方は、入ってきたものがそのまま可処分所得(生活のために使えるお金)となります。自営業の場合は、そこから、税金を払い、健康保険を支払い、さらには将来のための蓄えもしないといけません。ざっくりとした数字ですが、税金(所得税・住民税)と国民健康保険で、所得の約30%が出ていきます。入ってきたお金がすべて生活に使えるわけではありません。

お金がはいってきたときに、こんな心構えができていると、保険料の計算通知書がきてから慌てずに、心穏やかに過ごせるのではないでしょうか?

編集後記

今日で、確定申告作業が完了しました!今年は、取り掛かるのが遅くなってしまったので、反省です。