融資のお手伝いをさせていただく時に、心がけていること
融資の成功は、ゴールではない
融資のお手伝いをさせていただ時に、肝に銘じていることがあります。
それは、「融資がおりる≠ゴール」
ということです。
所詮は借金
融資といえども所詮は借金です。
利息を付けて返さないといけません。
それでは、返済の資金はどこからくるのでしょうか?
もちろん本業からです。
改めて書くまでもありませんが、以下のような流れになります。
①お金を借りる
②そのお金でビジネスへの投資をする(または運転資金とする)
③投資をしたビジネスで稼ぐ
④稼いだお金で融資を返済する。
融資を受けたお金でしっかりと稼ぐことが重要となります。
計画
融資を受ける際には、銀行から事業計画の提出を求められますので、計画なしに借入はできません。(信頼のある会社の当座枠は別ですが)
なので、融資が下りる=一応の計画はある状態です。
でも、計画通りにいかないのが世の常です。
夏休みの宿題と同じですね。
夏休みに入る前は、7月中に宿題は終わらせよう!と思っていても、
その通りにいくことなんてまあないですよね(私だけ?)
気がついたら、お盆も過ぎていて8月25日あたりから本格的に慌てて、8月31日に泣きながら宿題をすることもしばしば。
自分の意思だけでなんとかなる夏休みの宿題でさえ、そうなのですから、不確定要素の多いビジネスの世界で、計画通りにうまくいくなんてことは、滅多にありません。
想定外のことが起こります。
予算実績管理
計画通りにビジネスが進まないのは、ある意味仕方がないです。
みんな計画通りには進んでいないと考えた方がいいかもしれません。
でも、長くビジネスを続けることが出来る方と短命に終わってしまう方では、決定的な違いがあります。
(法人だけでなく個人事業にも言えることなので、「会社」ではなく「ビジネス」と表現しています。)
「毎月の数字を、早い時期に的確に把握しているかどうか」です。
長く続くビジネスをされる方は、毎月の数字を把握して、
計画と実績の間にどのくらいの差があるのかを、シビアに見てらっしゃいます。
実績の把握が大切なわけ
数字をみているからと言って、お客様からの問い合わせが増えるわけではありません。
では、なぜ大切なのでしょうか?
それは、計画を下回った時に、素早く対策を講じることができるからです。
毎月の売上を100万円と計画していたとします。
でも、実績は80万円でした。
この時にシビアに数字をみている経営者は、売上未達の原因を考え分析します。
営業努力が足りなかったのか?顧客のターゲットが間違っていたのか?営業方法が違ったのか?はたまた商品が魅力的でなかったのか?広告の方法が違ったのか?
要因はいろいろあり、これが絶対的な正解!というのもすぐには見つからないと思います。
でも、事業がうまくいく経営者は、別の方法を試してみたり、試行錯誤を繰り返し、比較的うまく行きそうな方法を探していきます。
ポイントは、なるべく早い時期で軌道修正をすることです。
なぜなら、資金繰りに詰まってからでは、軌道修正すらできなくなってしまうからです。
手持ちのお金が少なくなってしまえば、打てる手も限られてきますしね。
ゴールは?
融資のお手伝いをさせていただいたときのゴールは、「予定通りに返済する」ことだと思っています。
「どうしたらお客さんが増えますか?」といった営業面でのお手伝いは限られてしまいますが、財務面からサポートすることはできます。
財務面からのサポートとは、予算実績管理や資金繰りの管理です。
数字だけを見ていても売上には直結しませんが、数字もバカにはできません。
融資を取り付けることだけがノウハウではなく、融資を受けた後、約定通りに返済できる体質を作っていくこともノウハウの一つだと思っています。
編集後記
今日は、京都で打合せでした。